中国地方弾丸青春18きっぷツアー2018・晩夏(3)

岡山到着。先月から考えて何回めだw。そして今回もこれから何回立ち寄るのだろうか。

ここからは津山・総社・倉敷(から福山・新見)・茶屋町(から児島・宇野)と、来た方向以外にも行きたい放題だが、なぜかもう一度桃太郎線。なので赤いやつ・・・なのだが中はシートが違っていた。進行方向向きで眺めがよい。

おかげで、すれ違う「桃太郎ペイント」車もじっくり眺めることができた。想定外だけれどもw
だがあいにく大安寺駅の駅名標は撮影できなかった。(まぁよい)

そして当然のように総社に到着。先月来ただけの場所なので勝手知ったるなんとか。でも今日はここからが違う。前回は使わなかったホームへ。

井原鉄道。この路線こそ、あの倉敷市真備町を東西に貫く鉄道で、9/3まで一部運休していた路線。なので、「青春18」と銘打ってはいるが「被災地へ乗りに行く」こともテーマの旅として乗らずにおれない。普通運賃で通しで乗るので少ないながら支援にもなるだろう、とも考えた。

この列車は総社から出るし総社駅に専用ホームもあるんだが、実際には次の清音駅から分岐する。
清音を出た列車はなんともダイナミックに伯備線と分離し、そのまま川を越えて高架のまま突っ切って行く。この線は建設途中で中断された路線を第3セクターで開業させたので、高架区間が多く、いわゆるローカル線の眺めではない。
そして越えたのは高梁川。かなり大きな川で、進行方向右側に席を取った私からは見えないが、左には小田川が見えているはずだ。つまり清音を発車してものの2、3分で2018年7月西日本豪雨の最大の被災地の一つのただ中に突入してしまったことになる。

川辺宿、吉備真備と、運休していた区間を高架で通り過ぎて行くのだが、やはり見る家々がなにかおかしい。いや、おかしいと言っては語弊があるのだが、ことごとく1階に生活感がないしなんなら開け放ってしまって何もないのが見えている家々のつながりなのだ。そしてそれが車窓の奥まで続いている。
所々にある水田は一見何もなかったように緑を湛えているが、おそらく泥をかぶっていて収穫には影響がありそう、もしくは手入れを止めている感がある。

水の絡む天災は怖い。水で埋めて流してしまうことの怖さを証明するものがここにある。

そして、東日本大震災の後、数ヶ月から1年ぐらいで釜石、宮古、女川、気仙沼、大船渡、石巻などと回ったこともあるのだが、それとも微妙に違う怖さがある。むろん、跡しか見てないので甚だ不正確なのだが、津波が暴力的な怖さの極みだとすると河川水害の怖さはひたひたと後ろから迫り来る感じがする。軽重ではない。破壊し尽くされた怖さと、外形は保っているように見えながら内実は奪われている不気味さとの違いか。

くどいようだが、実際にはおそらくどっちにしても抗いようのない巨大な力なのだ、ということを前提にしつつ。

そんなことを考えているうちにも列車は見晴らしの良い高架の上を淡々と進む。

あいにくの雨だが、いつの間にか浸水地域は通り過ぎていた。
「The ニッポン」とでもいうべき、背景になだらかな小山を控えた田園風景が広がっている。

天気が良ければさぞ綺麗だろうに。

(動画を撮ったはずなのにスマホの機種交換のごたごたでファイルが消えてしまったようだ。残念)

DSC_0066

そうこうしているうちに列車は神辺に着いた。
雨は上がったが、「とりあえず降り止んでみた」程度なのでどんよりしている。

そしてこの雨の中を被災地の旅はまだ続く。

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