乗りテツは北にいる(Epithode 12 : 18時間で来て5時間で戻る)

(もう去年の話ですけどね。時間は経ってますが、まだ書きますよw)

函館駅へ戻って来た。
天気は相変わらずよくない。

ピエロや鶏は諦めて、鉄道旅行なので素直に駅弁を買う。
それにしても函館駅、随分綺麗になったし、階段なしで楽にホームに行けるようになった。

ひとしきり土産物を眺めて、いくつかは買い、改札をくぐる。テツな方々の往来が若干あるのでこれはもしや、と思ったら、やはり目当ての(そしてこれから乗る)列車はもうホームに鎮座していた。

見る人が見ないとわからんぐらいのレアさ加減だが、これがレアな臨時特急「ニセコ」札幌行き。

函館〜札幌の特急といえば「北斗」「スーパー北斗」だが、これは長万部から東室蘭経由、つまり噴火湾をぐるっと回って千歳方面から札幌に入るルートを通る。
札幌に入るルートはもう一つあって、ついさっきまで駅の宿で一泊までして南下して来た行程をそのまま、つまりニセコから余市、小樽を通る、通称「山線」と呼ばれるのがそれだ。
そして「ニセコ」はその「山線」を通るが、この時期だけの臨時で、しかもこの日が2017年夏運行の最終日だった。
え、そのために函館まで?と聞かれるとその通りで、タイトルに掲げたとおり、18時間かけて来たルートを5時間かけて戻るだけ、違うのは極端にいえば動く向きと車両だけ。

なので存分に車両の写真を見ていただく(やけくそ)

さんざん撮っている間に時間も迫って来たので中に入る。
外の年季の入りように比べるとやはり整備されてる印象は受ける。古いが落ち着く。

特になんのお見送りもなく普通に出発する。これはこれでいい。

函館市内をゆっくり走り、郊外に出たところで新函館北斗。連絡する新幹線の列車がないので、特にこれを目当てに乗った人以外の影はない。それにしても、新幹線から山線の黒松内、倶知安、ニセコへ入る人には僥倖の列車なのだろうか。鉄オタとも見れない数人が乗る。

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水面が見えて来た、大沼・小沼だ。
私にとってはそれより大沼だんごだが、目的が目的なので降りるわけにいかない。
天気の良くない水面を眺めながら通り過ぎる。

列車は15年前ぐらいの特急の雰囲気を感じながら淡々と走る。
出入りも少ないので(札幌へ行く人は選ばない列車なので)ゆるい乗車率もあって快適だ。
海岸線と高原の稜線を代わる代わる眺めながら気がつくと長万部。
しばらく停まるので思い思いに撮影など楽しんでからいよいよ山線に入る。

黒松内ではビジネスと思しき方が乗って来て異彩を放つ。
まぁそうですわな。ここからだと乗り換えなしで時間も長万部経由と変わらずに帰れる。
この後の観光イベントをどう眺めるんだろう、と思いはしたがw。

昆布でニセコの観光協会の方が乗って来て車内販売に回って来た。
函館で買い込みすぎたので(荷物が増えすぎた)涙を飲んだが買いたかった。


で、ニセコで若干の停車時間。景色が違うだけなのに、相変わらず乗客(俺も含む)は車両を撮っている。
ま、ニセコ駅でニセコ号を撮るんだからいいかw

そして倶知安から余市に行く頃には日が暮れて来た。もうあとは乗るだけ、と思ったがもう1箇所だけイベントがあった。

小樽駅。「裕次郎ホーム」に入線したせいでまた格好の撮影材料にw
しかし、相変わらず小樽駅駅舎は美しい。

札幌駅に着いた(3度目)のはもうすっかり夜。
さて、風呂でも入りに行くか。

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