「に」と「も」で大違い [「棒を振る人生」( 佐渡裕 / PHP新書 )]

「棒を振る人生」佐渡裕(これは文庫版)
「棒を振る人生」佐渡裕(これは文庫版)

佐渡さんが関西出身だというのは知ってたし、面白そうだと思ってタイトル買いしたんですけど、しばらく積ん読してたんですよ(そうしているうちに文庫版が出ていた。下記参照)。

それが、何気なくシェアした「1万人の第九」(←これも指揮、というか監督は佐渡さん)をきっかけに友人と佐渡さんの話題になり、今日部屋を片付けていたらこの本が出てきた、と。で、ちょうど市川まで行く機会ができたので電車の中で読もうと持ち出したのが今日でした。
内容は、主に21世紀に入ってからの佐渡さんの動きを振り返って、指揮者とはクラシック、ひいては音楽にとってどういう役割なのか、そこに至るターニングポイントになったことが何か、どう考えたかを佐渡さん自らが説明して行くスタイルです。その中でいわゆるクラシック音楽の(指揮的な観点から見た)楽しみ方なんかも書いてあって、そうなのか、と膝を打った次第。
そして、楽譜に書き込まれた情報のさばき方、作曲家の描いた音を一音たりとも変えられない中で何をするべきかという視点、特に実際に音を出す演奏家とのコミュニケーションの取り方なんかは、我々一般人の日常にも役立つんではないかなぁ、と思いつつ読み進めます。
(みんな「いい音楽をつくりたい、表現したい」というのは同じ、というのはいろんな場所で役に立ちそう)
と、その後、小学5年生の佐渡少年ならどう評価するか、という氏の判断基準や音楽の(理論や音を超えた)よろこびの話だったり、阪神大震災の復興のシンボルとしての兵庫県立芸術文化センターのつくり方、そして特に東日本大震災以降、「音楽は何ができるのか」という話に進むところでは当時の心境、そしてそれをどう乗り越えたかも語られていました。
特にそういう文体でもないんですが、何箇所かで不覚にも涙が、という思ってもいない展開。
クラシックには興味も関心もあったんだけど、だけどなぁ、という人に是非読んでほしい(私がそうだったので)。
結果、というか評価でいうと、今年5月に、2015年から音楽監督をなさっているトーンキュンストラー管弦楽団(もちろん佐渡さん指揮)の来日公演があるそうなので、チケット購入を画策しております。
こんな感じでよろしいでしょうか・・
これを参考に、人生を棒「に」振らないように気をつけます(笑)
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