乗りテツは北にいる(Epithode 10 : 北へ行くために南へ下る )

平日とはいえ、乗り込んだ始発の長万部行きはほとんど乗客がいなかった。

天気が悪いが自然の中を走るので、なんとなく外を見るだけでも癒される。
そのうち高校生で混んでは来たがそれほど気を使うほどでもなく長万部へ到着。

ホームの向かいにはもう函館行きが据え付けられていたし、雨も強めに降っていたので改札から出もせずに、そのホームで留置線での入れ換え・連結作業やら、反対側の端のホームにスーパー北斗が停車してさっさと出て行くのやら貨物列車の行き来を見ていた。

時間が時間なので高校生はもう乗らず、ずいぶんギリギリまでホームと函館行きの列車には俺と運転士氏しかいなかった。9月前半とはいえ物哀しい。
八雲や森方面への所要やら通院なら1本早いだろうし、ということで頭数を数えられるぐらいの乗車数で長万部を発車した。

列車は噴火湾を左手に見て、時々特急をやり過ごし、頻繁に対向の貨物や特急とすれ違いながら淡々と、ゆっくりと走る。
すれ違いや追い抜きのあるたびに外に出て撮影ができるぐらいには停車時間の余裕があるので、意外に時間が気にならなかったが、割と時間は経っているので腹は減って来た。手持ちの食料と長万部で買った飲料で空腹を収めながら絶景の中を進む。

なかでも石倉駅周辺で海沿いを走るところは割と好きな景色で、それがために進行方向左側を確保したと言っていい。雨が割と強くどんよりとした感じで風もあったので、9月というのに冬のような趣だった。

駒ケ岳を望み(ここでは雨が恨めしかった)、湖のほとりをゆっくりと走って大沼公園。
一瞬降りようかと思って、しかし先のことを考えてやめたのだが、それは少し前に仲間内で呑んだ時に「大沼だんご」の話が出たからだった。空腹だったし。(あとでその選択を一時後悔することになるんだが、それはまぁいい)

さすがにここからは若干人の出入りもあって、その後渡島大野、いや新函館北斗で久々に「人々」と言えるほどの人数に遭遇する。さすが新幹線駅である。
ここで十数分も停まって「はこだてライナー」を先に出発させるんだが、その程度の時間を稼ぐ気もないので、大沼公園あたりから乗って来た人々がそっちへ移動するのを横目に長万部からの気動車に乗り続けていた。

もう全体の行程からすればこの後五稜郭、函館と到達するのはルマン24時間終了後のウイニングラン程度のものでしかない。(稚内からもう25時間経ってるのだから)

そういうわけで態度も速度も悠々と函館市内を走り、6時間ほどかけて函館駅に到着。

DSC_0316
ようやく。

 

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