乗りテツは北にいる(Epithode 3 : 南下するにはまず北上)

小樽港フェリーターミナル。
もちろん細かい改装の跡はみえるが学生時代によく利用していた当時のままなので勝手は知っている。当然、移転している訳でもないし周辺環境もそれほど変化はないので、降りてからどうするかのイメージはあった。

まずは南小樽・小樽築港・小樽のどこかへ連絡バスがあるはずなのでそれを使えないかどうか確認したのだが、どうもフェリー到着の1時間後にしか運行がないらしい。最寄りの南小樽駅にはおそらく歩いても1時間かからないのでこれは却下。
歩くとすると最短距離だが坂を上ることになる南小樽駅か、やや距離が伸びるものの平坦な小樽築港駅を目指すかの二択だが、どちらにしても1時間ほど。そうすると待ち時間を想定して各駅の札幌方面電車は22時ごろのものになる。札幌駅には最悪23時でも間に合うのだが、後で記す事情のため、できれば22:30を目標にしたい。どうしたものか。
フェリーからターミナルへの長い連絡通路を歩きながら考えていたのだが、昨日までのドタバタもあるし、ここはマージンを取るべき、という結論に達して、小樽築港までタクシーを使うことにした。まぁ1000円ぐらいだろう。
問題はタクシーの台数だったが、早めに下船した甲斐もあって、3台しか待っていないタクシーの1台を確保できた。
タクシーは延々とウィングベイ小樽のそばを通るが、まぁ混んでるでもなく、普通に、そして巨大ショッピングセンターと通路で直接繋がっているとは思えないぐらい静かな小樽築港駅のタクシープールに着いたのは21時前だった。
 

運のいいことに、間も無く札幌方面行きが来た。ロングシートだったが日曜夜の「上り」(本来は逆なんだが、実態はもう札幌方面は上りだろう)らしく空いていた。よく考えてみれば、実質的なスタートになった神戸ポートアイランドから、丸1日経って初めて、本来の意味での鉄道を利用することになる。らしくねぇ、と思いながら外は全く見えないので目を閉じたら寝ていたようで、目が覚めたらほしみ駅だった。なんでもない駅だが、昼なら隣接する運転所(車庫)が眺められただろう。
とかなんとか言っているうちに、高架へ上がって札幌駅着(1回目)。22:00前に到着できたので余裕はあるが、郵便物を出しに中央郵便局へ。それからそのまま創成川通りを歩いて南下する。
 

到着したのは「大通バスターミナル」。札幌(都心)には3つのバスターミナルがあるが、その中でも一番地味なターミナルである。俺もあまり利用しないので迷う。
2時間目に北海道に上陸したばかりでアレだが、この後の目的地は稚内だ。
そして稚内行きの夜行バスはあろうことか「定員制自由席」である。チケットを取っただけでは安心できず、望みの席が欲しければ早めにターミナルへ行き並ばねばならない。フェリーターミナルから小樽築港駅までを、タクシーを使ってでも余裕を稼ぎたかったのはこのためだ。
 

発券カウンターで手書きの乗車券を受け取り(そしてそれは乗車時に回収されるのだ。なんと短い命・・)、乗り場に行こうとしたところで、22:30発の根室行きが出て行った。「次は23時発の稚内行き」のアナウンスとともにパラパラと人が集まったが、なんとか7番目ぐらいに並べた。2人連れもいるし、これでほぼ1人がけ窓際は確保できたはず。
割と人の集まりは鈍くて、最終的には8割ほど埋まったにもかかわらず、バスが着いた時点では3割ほどの埋まり方ではなかったかと思う。このあたり、北海道だよなぁ、と意味もなく感じる。
23時発のバスなので、出発時にはもうカーテンが閉まっているし、高速に入るところで消灯したからあとは寝るしかない。寝られるかどうかが心配だったが、結果的には心配する必要はなかった。
◆ 2017/9/10(日)
→ 20:30 小樽港FT (タクシー) 小樽築港駅 21:01(江別行き)21:41 札幌駅 (徒歩) 大通BT 23:00 (夜行バス・高速わっかない号) →

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